遠池研

就活にはげむ電気系のための業界研究

2. 公務員という選択肢

2.1 公務員に対するイメージ

なんといっても安定性がウリの公務員。
土木系とかは公務員になる人が多いイメージですが、メーカーが主な就職先となる電気の新卒にとって、公務員はわりとマイナーな就職先ではないでしょうか?

当時の私が真っ先に否定したこの選択肢。
理由は「なんだか、つまんなそう」だから。
あと、「公務員試験とかやだ」から。

How dare you!
なんて、偏狭なものの考え方でしょうか。
なんて、やる気のない就活生でしょうか。

一口に公務員と言っても色々あるはずです。
なんて言ったって、国家・地方合わせて300万人以上いるわけですから!
そのうち、電気系だってたくさんいるはずです。

食わず嫌いは良くないよ、公務員試験を受けてでもやりたいことがあるかもよ。
というわけで、どんな仕事があるかちょっと調べてみました。

2.2 電気系公務員の就職先

2.2.1 国家公務員

そもそも「俺の頭で行けるのか」という疑問は置いておいて、人事院のHPをざっと見ただけでこれだけありました。
(https://www.jinji.go.jp/saiyo/syokai/gijutsu/gijutsu-top.html)
(1) 特許庁
(2) 防衛省・防衛装備庁 
(3) 警察庁
(4) 法務省(大臣官房施設課)
(5) 海上保安庁
(6) 内閣衛星情報センター
(7) 総務省
(8) 金融庁
(9) 文部科学省
(10) 国税庁

情報系と電気系と材料工学系がまとめて「情報系」で一緒くたにまとめられているのが謎ですが…
(電気・情報がまとめられるのはあるあるですが、材料工学!?)

まあ、それはいいとして、国家公務員だけでも、なんとなく想像できそうなのから、全くイミフなのまで色々ありますね。
防衛省警察庁海上保安庁なんかは、きっと通信設備や装備関係でしょうね。
特に防衛省なんかは民間では決してお目にかかれない、特殊な電子機器がいろいろありそうです。
警察も最近はサイバーテロなんてのもありますし、情報・通信に精通する人材は今後需要が大きくなる一方でしょう。

そして、なんと言っても注目すべきは、(6)内閣衛星情報センター!!
なんかよくわからんけどカッコよさそう!
「政府にとって必要かつ重要な情報を、独自の衛星を通じて収集している組織です。」
と、ありますが、先輩紹介のページでは全員匿名となっており、怪しさ満点です。

全体的に「国家」公務員だけあって、日本の主権に関わる重要なお仕事が多そうです。
ただ、個人的にはいろんな意味でちょっと「堅い」なと思ってしまうのです。
あと、省庁によっては転勤がメチャメチャ多そう。

2.2.2 地方公務員

下につらつらと並べてみましたが、地方公務員の仕事は、簡単には「地域のインフラを支える仕事」といえそうです。
あたり前田のクラッカー。

水道なんかはどの自治体も電気系の募集を行っていますね。
あとは、鉄道局があるようなところは、鉄道会社を目指す人の併願先になるかも?
まあ、JRもその出自を考えると、公務員みたいな要素もあるでしょうし。
そして、国家公務員と反対で転勤がないのは大きなメリットでしょう。

個人的に電気系で地方公務員になるのは「仕事内容への魅力」より「転勤がない」といった理由の方が多いような気がします。
仕事の内容に魅力を感じられる人や、地元で働きたいという人にとっては地方公務員は非常に有力な選択肢となりうるでしょう。
ただ、収入という面で見ると、自治体によっては一部上場企業なんかに比べるとやや劣っているのかな?という印象はありますね。

参考

東京都HP(http://www.saiyou2.metro.tokyo.jp/technology/job/)
・電車の整備、保守点検
中央環状品川線の再開発
東京体育館のリニューアル
・安全でおいしい水の供給
太陽光発電設備の設置

大阪府HP(http://www.pref.osaka.lg.jp/doboku/tech_job/guide.html)
「下水道・河川・港湾施設等に設置される、受変電設備、監視制御設備、運転操作設備などの電気設備について、計画、設計、施工管理から運用、維持管理に関する業務を行います。」

青森市HP(https://www.city.aomori.aomori.jp/jinji/sangyo-koyou/koyou/syokuin-saiyou/syokusyu-syoukai.html)
・新たに整備する上下水道施設の計画や老朽化した施設の更新計画を定めています。【下水道整備課、水道部整備課】
・市の建物の機械設備工事の設計をし、その工事が適正に施工されるよう、監理をしています。【建築営繕課】
上下水道の機械設備工事の設計をし、その工事が適正に施工されるよう監理しています。【下水道整備課、水道部整備課】
・市の建物の機械設備の維持管理をしています。【各建物の所管課】
・下水道施設の機械設備の維持管理をしています。【八重田浄化センター、蜆貝ポンプ場
上水道施設の機械設備の維持管理をしています。【水道部施設課、横内浄水課、堤川浄水課】 

2.3 感想

思い返すと、私が公務員の仕事を調べたのは生まれて初めてかもしれません。
当時は見向きもしなかった公務員。
今、見返すと…う~ん、個人的にはやっぱり、魅力を感じませんな~。

公務員の仕事っていうのは維持・管理・運用・構築みたいな感じで、何かを開発したり、設計したり、作ったりっていうのはあんまり多くないんですよね。
だって、民間で作らせて金を回さにゃいかんですから。
なので、なにか作りたいってなったら、必然的にメーカーという選択肢になってしまうんですよね。

ただ、防衛装備庁とか、電車の整備なんてのはモノとしてはおもしろそうです。
しかし、公務員に憧れたとして、果たして当時の私が公務員試験の勉強をマジメにするのか!?…そこが1番の問題ですな。


初回から書きすぎてしまいました。
本当は、当時の私には1μmたりとも頭に無かった独立行政法人とか、財団法人とかも触れたかったですが、疲れたので今回は終わりです。